二人のやり取り考えてるだけでにやけが止まりません。シアワセー
現実逃避に駄文まとめのターニ!もっとちゃんと加筆したいけどそこまで集中できないので中途半端w
ということで日常もえ!
トイレで入れ違うのになんかちょっと恥ずかしそうにする南郷さんとかアレ取ってってだけで醤油を取ってあげたりするような熟年夫婦赤南赤を書きたいです。ていうか書きます時間ができたら。
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カラニ、と乾いた音を立ててプラスチックがガラスのコップに立てかけられる。もごもごと口を動かしながら、南郷はそれを何とは無しにみつめた。
朝起きて一回、朝食後に一回、昼休みに一回、夕飯後に一回、寝る前に一回、かかさずするのが幼い頃からの習慣になっていた。
「南郷さんてさ、そんな図体して変なところで几帳面ていうか神経質だよね。」
黙々と歯を磨く作業に勤しむ南郷に、石油ストーブの前に寝そべった白髪のピカロは声をかけた。
「ほうは?」
応えた南郷の声は、口をすぼめているせいでくぐもっていて明瞭に聞こえない。
ふたつ折りした煎餅座布団を枕に横たわり、広げた新聞に視線を落としていた赤木は、ふいと視線を上げた。
「ほふひへはほはへ、ひんふ」
「南郷さん、口にものを入れたまましゃべるもんじゃないよ」
苦笑いするような赤木の声に、南郷は一瞬固まってから、ほんの少し目元を染めた。
いや、うん、そうだよな、知ってる知ってる!ただなあ…!声に出さずに頭の中で必死に弁解し目で訴える南郷に、赤木はふふ、と声を漏らし愉快そうに目を細めた。
「そんなに見つめちゃ照れるだろ?そんなもので口いっぱいにしたまま赤くなっちゃって」
「…―ふ」
かわいいな、まったく・・などという台詞が続くが、先の言葉に必要以上に動揺した南郷の耳には入らない。思わず口の中の物をふき出しかけ、間一髪両手で口を抑えそれをせきとめたが、指の隙間を縫って一筋だけたらりと泡混じりの唾液が垂れる。
「……」
くるり、慌てて流しに向き直る。
締めてあった水道の蛇口を勢いよく回しほとばしる水に合わせて口の中身を吐き出した。コップに汲んだ冷たい水で口をゆすぐ。ついでに火照った顔面の熱を冷ますように顔を洗った。
ぞわぞわする。背後からにやにやと擬音さえ聞こえそうな視線を感じた。
「くそ、おまえなあ…!」
振り返り様、南郷は文句をたれた。
ハの字に開いた眉を、年甲斐なく照れるおやじを見つめる赤木はいつの間にか上体を起こし胡坐をかいている。かち合った視線のその目が存外に優しく、南郷は思わず言葉に詰まった。
カラ二、ガラスのコップの中で据わりの悪かったらしい二本のプラスチックがぶつかりあい音をたてる。
その音を背後に聞きながら、額をぬらし顎をつたう水を手のひらでぬぐった。
ストーブに歩み寄る南郷はなんともいえない表情をしていて、その動きを追う赤木の笑みは益々深まったのだった。