適当日記。文について、CPが特に明記されていないものは南赤の方にも赤南の方にも読めると思われます。
Category : 文
何気に結構書き溜めてたことに気づいたw
ちょっと前に書いた文章校正するのって何気に楽しいですね!
書いてすぐよりは客観的に見れるから直しやすい 気がする。
ちょっと前に書いた文章校正するのって何気に楽しいですね!
書いてすぐよりは客観的に見れるから直しやすい 気がする。
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みし、と、日に焼けきった畳の軋む音。
色褪せて象牙色になったいぐさからはもう植物の香りなどせず、日陰と煙草と埃の匂い、日なたのにおい土のにおい人間のにおい、もろもろ混ざりあった、この家のにおいがする。
畳の継ぎ目の痕がくっきりとついた右手をぶらぶらと振りながら、とりとめもなく赤木はそんなことを思った。
とんとん、と左手の指の股に挟んだ煙草の灰を、灰皿に落とす。
それからひとくち吸うと、ふう、と傷がついて何箇所も剥げたあとのある砂壁に視線をやりながら息を吐いた。
白い煙が、薄暗い照明の照らす汚れた天井に立ちのぼり、やがて薄れて消える。
ふたくちめ、息をつき天井を見上げていると、ガラッと勢いのよい音とともに白い糸のような煙が不自然に揺らぎ、かき消えた。
「アカギ、できたぞ~」
呑気な声と、空気にとけた水蒸気の独特な感触、味噌とだしの香りと共に南郷が戸の隙間から顔を出した。
視線をやると、南郷ははっと気づいた表情で箸と皿出しておいてくれ、ネギ切るの忘れてた。いいながら台所に取ってかえした。
その後ろ姿に、湯気に若干しおれた固い髪の毛をみとめ、ああきっとまた鍋を上から覗きこんでたんだろうな、どうでもいいことを思いつく。
みし、と音をたて、赤木は立ち上がった。ほんの一瞬、先程まで自分が吸っていた煙草の香りが鼻についた気がしたけれども、それはとうにこの部屋の一部になっていた。
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